こんにちは、たなかりんです。在宅でWebライターというお仕事をしています。「Webライターって本当にお金になるの?」とか、「Webライターって時給に換算するとどれくらいもらえるの?」といった疑問を、よく目や耳にします。
この記事は、Webライターの文字単価の目安や、文字単価の高い仕事をもらえる方法を紹介しているものではありません。
けれど、この記事に書いている内容をあらためて考えることで、Webライターの仕事をスムーズに続けることができ、その結果、やがては文字単価の高い依頼をもらえるようになるはずです。
※初心者ライターの文字単価の相場については、こちらの記事で具体的な例を挙げています。
http://tanakarin.com/sagooonowriter/
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Webライターの時給は2,000円!?
Webライターの報酬の目安は「文字単価」で考えるのが一般的です。そして、多くの人が文字単価から時給換算しています……が、私はこのような考え方があまり好きではありません。
なぜかというと、私もまた、このような考え方に翻弄され、あやうくWebライターを挫折しかけたからです。
「1000円/1000字の仕事も、慣れれば30分でできるようになります。これは時給に換算すると2000円/1時間となり、かなり割のいい仕事です」
初めてWebライターの仕事を探していたとき、こんな記事をたくさん見ました。「ええ!、ほんとに!?、こんなに割のいい仕事があるのに、時給800円のアルバイトをしてるなんてバカじゃないの?」って感じですよね(笑)
このような記事を書いている人は、おそらく、何年も前からブロガーとして文章を書いている人です。
SEOをはじめとしたWebライティングの基礎はもちろん、ネット業界の事情にも詳しくて、クラウドソーシングを利用してWebライターをやったら、実際どのくらいお金を稼げるのか、ためしに検証してみたのでしょう。
いくら文章を書くのが好きでも、Webライティングに慣れていない人や、趣味で日記ブログを書いてきた程度の経験では、残念ながらこの金額はまったく参考になりません。
「時給」を左右するのは「〇〇」のスピード!
日記ブログのように、自分の書きたいことをただ書くのと、依頼を受けて文章を書くのでは、同じ書くでも意識する点が異なります。
依頼を受けて文章を書く場合は、「いかに自分を封印するか」が大切なときもあります。
その上で、タイピング速度、文章の構成速度、検索速度、ライティング速度、校閲速度、などなど、さまざまなスピードがものを言います。
このうちのどれか一つでも「早くできる!」という自信があれば、Webライターを向いていると言えます。そして、このすべてをより早く行うことができれば、それだけ「時給」はあがる計算になります。
単純に「時給」を上げたいなら、文字単価よりむしろ検索速度やタイピング速度を上げる方が早道です。検索速度が速くなれば、自分が書きやすい案件を探すのも早くなり、「案件さがし」という無駄な時間が減ります。
そして、タイピング速度を上げるには「とにかく書く!」こと。単価の良い仕事だけを選んでいると、タイピング速度はなかなか上がりません。
「時給」に換算すると結局いくら?
これ、本当によく聞かれる内容です。
う~ん、いくらでしょうね?、私にはとても即答ができません。なぜかというと、ほかのことはいっさいやらずに書いているわけではないからです。そういうスタイルの方もいるのでしょうが、私は違います。
たとえば、ある案件を書き始めます。1時間ほど書き進めたところで、一旦作業を中断します。短時間の休憩をするときもあれば、30分以上手をとめることもあります。
その間に、洗濯や掃除をすることもあれば、短時間でできる料理をこしらえることもあります。
若いときは集中力が4~5時間ぐらい続きましたが、私はもう40代なかばです。何時間も集中力が続きません。
おまけに、パニック障害の持病があるので、こまめに小休憩をとらないと、パニック発作が起きやすくなるんです。
家事とワークをうまい具合に絡み合わせ、こまめに手と頭を切り替えています。ですから、「このライティングにどれくらい時間かかった?」と聞かれても、即答できないんです。
なぜ誰もが「文字単価」で比較したがるのか?
なぜこのような質問をよくされるのでしょう?、それは、多くの人が「時給」や「月給」で働いているからです。
私もかつてはそうでした。20回を超える転職を繰り返しましたが、すべて時給や月給で雇われていました。
でも逆に、請け負いで働いている人や自営業をしている人と仕事の話をすると、「時給」ではなく「単価」で会話をするのが一般的です。
私の実家は自営業をしていましたが、父の月収がいくらなのか知りませんでした。自営業は月によって収入が変わるので、月収ではなく年収で収入を考えるんです。
人は誰しも「この仕事が自分にとって割に合うかどうか」の尺度を持っていますが、割に合う・合わないの目安は人によって異なります。
あくまで時給の金額があなたの尺度なら、Webライターの仕事は割に合わないと感じるかもしれません。Webライターに限らず、どんな請け負いの仕事も、最初はそう感じるかもしれませんね。
Webライターは「請け負い業」で支払いは「出来高払い」
Webライターに限ったことではなく、多くの在宅ワークは「請け負いの仕事」です。請け負いの仕事は、「1本〇〇円」で契約するのが一般的です。
まとめて依頼を受ける際も同様で、「1本〇〇円だから10本は〇〇円×10」といった具合です。
私はWebライターを始めるずっと前から、請け負いで在宅ワークをしたいと思っていて、仕事をしながら多くの通信教育を受け、いくつか資格もとりました。
受講した通信教育の例を挙げると、「文章校正」、「テープリライト」、「建築模型製作」などです。どれも「1本〇〇円」という報酬スタイルの在宅ワークです。
ほかにもたくさんの通信教育を受講しました。通信教育マニアか?と言われるくらい(笑)
「単価」のいい仕事は条件も厳しい!
このように、仕事を引きうけるときに単価は決まっています。そして、納品しない限り、代金は支払われません。
早く作業が終われば「時給」は高いし、作業に時間がかかれば「時給」は低い。いたってシンプルです。だからと言って、手早くさっさと書き上げればいいと思いますか?
文字単価の高い仕事は、中途半端なライティングをして納品すれば、容赦なく返品され、ダメ出しをくらいます。あるいは、今回は受け取ってもらえたとしても、継続して依頼をもらえることはないでしょう。
早く書くことにばかり捕らわれて、丁寧な仕事をする気持ちをおろそかにしていると、残念ながらいつまでたっても「時給」は上がりません。
時給をあげたいなら「良いライティング」をするしかありません。そして「良いライティング」を行うためには、「丁寧なリサーチ」が欠かせません。
いやいや、「コツさえつかめば短時間でガンガン稼げる!」と言っている人がいる?
その人の話を聞きたいなら止めません。少しでも多くのお金を稼ぐために、そのコツを教えてもらい、「質の悪いライター」を目指して励んでください。
ただし、自分がやったことは、いつか必ず自分に返って来ることも忘れないでくださいね。
いい仕事を心がけていれば、自然と良い人と付き合えます。楽して稼ぐことばかり考えていると、相手から搾取することしか考えていないタイプの人ばかりが群がってきます。
不思議ですが、周りを見渡してもこれは間違いありません。
せめて月収の目安を教えて欲しい?
「Webライターで月収5万円」とか「月収20万円!」といった記事をときどき目にしますが、私は逆に、できるだけそんな風に書かないように意識しています。
私も最初は「月収の目安」が欲しかったので、「知りたい!」と思う気持ちは痛いほどよく分かります。けれど、在宅ワークはサラリーマンのように、1日8時間労働が前提の仕事ではありません。作業している時間も、作業のペースも、人によって違います。
アルバイトなら作業ペースに関係なく時給は同じですが、在宅ワークの場合、ペースが速いほど時給は上がります。
だから、「できるだけちゃっちゃと済ませよう!」と考える人もいれば、「自分のペースでゆっくりやりたい」と考える人もいます。ちなみに私は後者です。なので、私の「時給」は決して高くはありません。
あなたが在宅ワークでお金を稼ぎたい理由は何?
そもそも、あなたはなぜ在宅ワークをしたいと思ったのでしょうか?、その最大の理由は「割のいい仕事だから」ですか?
私は違います。会社員に心底うんざりしていました。
どんなに一生懸命に働いても、一日中おしゃべりをしている人と「時給」は同じです。特に日本では、「どれだけ長い時間、会社にいたか?」で社員を評価する会社が少なくありません。残業時間が長いほど「頑張ってるね!」と言われます。
私は、そんな働き方が苦痛で苦痛でたまらなかったんです。「自分のペースで働きたい!」、「自分の納得のいく仕事をしたい!」という想いが強くて、在宅ワーカーという働き方を選びました。
安定した収入が欲しければ、サラリーマンにまさる仕事はありません。だからこそ、何度も転職しながらも、私はなかなか会社員を辞めなかったんです。
あなたはなぜ在宅ワーカーを目指しているのか?、それはあなたにとってどれくらい価値があるのか?、「Webライターってしんどい!」と感じたときは、改めて自分に問いかけてみてください。
どんな仕事にも言えることですが、続けていればやがては早いペースで作業ができるようになり、徐々に「時給」は上がります。「時給」をあげる最善の方法は、継続することと、コツコツとたくさんの作業をこなすことです。