こんにちは、たなかりんです。在宅でWebライターというお仕事をしています。
突然ですが、豆腐懐石の料亭「梅の花」をご存知ですか? 意外と知られていませんが、本店は福岡県久留米市にあります。わたしの地元です。
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口づての口コミで人気が広まった「梅の花」
まだ私が大学生の頃、今から20年以上前ですが、梅の花は、地元では知る人ぞ知る密かな名店でした。ネットどころかまだ携帯電話も普及していない時代に、梅の花は口コミでどんどん人気が広がりました。
Twitterや食べログの口コミじゃなく、文字通り口づての口コミです。
その後、九州で知らない人はいない名店となり、現在では全国に店舗を構える有名店へと成長しています。地元からそんなふうに勢いのあるお店が育つのはうれしいものです。
「梅の花」が大切にしているもの
その成長と人気の秘訣は色々あると思いますが、私が思うに、「お客様目線をとても大事にしているお店だから」というのが大きいんじゃないかな?と。
ふつう、懐石料理店では、テーブルの上にアンケート用紙なんて、まず置いていません。でも、梅の花さんはテーブルの上のすぐ手が届く位置に置かれています。
私も何度かアンケートを書いて提出しました。大好きなお店だからまた訪れたいし、そのためには、もっといいお店になって欲しいからです。そもそも田舎だから、おしゃれなお店が少なくて。
「ここがこうだったらもっと利用しやすいのにねー」と訪れたお店に感じたとき、大きな不満じゃなくても、そのせいで足が遠のくことってありますよね?
でも、本当はまた来たい気持ちもある。だから、困った部分を改善してくれるとすごく助かるし、絶対また来よう!って思う。
梅の花さんは、アンケートにちょっぴり不満に感じたことを書いて帰りがけに提出すると、次回訪れたとき、ちゃんと改善されているんです。この対応スピードがとにかく速い!!
「すごい、ちゃんとアンケートに目を通して、対策もしてくれてる。いいお店だなー、また来よう♪」って、だれだって思っちゃいます。
地元の人への感謝の気持ちがハンパない!
もう一つの人気の秘訣に、「地元のお客さんをとても大切にしているお店」だと感じます。というのは、この梅の花さん、お持ち帰りや贈答品もかなり人気があるんです。
料理の定番メニューにある生麩(なまふ)や湯葉は持ち帰り品も大人気で、ハムやソーセージも美味しい。
そして、その製造工場は佐賀県の神埼市にあります(ということを、実は最近になって知りました……)。
山裾の国道添いに突如現れる大きな水車小屋。「なんだろう??」と入ってみると、かなりの奥行きがあり、梅の花の製造工場と販売所や、お食事どころがありました。
レストランの営業時間は11時~16時。ほかにうどん屋さんとパン屋さんもあり、屋外でも食べられるようにテラス席もあります。
利益より感謝を大事にすると、結果的に利益につながる
その場所はものすごい田舎で、いくら国道沿いと言っても、交通量は決して多くはありません。はっきり言って、営利目的とは思えない。閉店時間も早すぎる。
お客さんの入りが多くてレストランの食材がなくなると、16時より前に店を閉めます。おかげで、私はまだそのレストランで食事をしたことがありません。
思うに、あのレストランや販売所は、工場を建てさせてくれた地元の皆様へのご恩返しの気持ちで、営業しているんじゃないかなーという気がします。
無料の水くみ場もあって、そこが一番繁盛してるし(笑)。お豆腐屋さんですから、質の良い地下水が出るのでしょう。もう少し近所なら、私も週一で汲みにいきたい。
そして生麩そばをいただく
20年前は、「豆腐懐石のお店ってちょっと珍しいね」という印象でしたが、最近は同じようなお店は他にもあって、特別めずらしくはありません。にもかかわらず、梅の花は今も変わらずに特別なお店です。
お客様や地元の方への感謝の気持ちを、大きな企業に成長した後も大切にし続けている。これこそが、梅の花グループが成長を続ける秘訣なのかもしれませんね。
レストランは満席で入れなかったから、うどん屋さんで生麩そばをいただきました。梅の花名物、生麩と湯葉の入ったお蕎麦です。「旨い!!」